子どもの名前に込めるもの
「命名」というと、どこか仰々しいような感じの印象を受けるかもしれません。
何か重要な役職に就いている公務員なら、新しい施設に命名するという機会があるかもしれません。
また科学者なら、新しく発見した細胞や公式に、自分の名前を命名するということがあるかもしれません。
しかし普通に暮らしていると、やはり「命名」という行為とは、あまり接点がないような気がしてきます。
しかし、そんな方でも、人生において重要な命名のタイミングがあるかもしれません。
そう、それはやはり、ご自分のお子さまに対しての命名です。
人の生き方が、人類史が始まって以降最も多様化してきていると感じる現代ですから、
誰しもが結婚して子どもを持ちたい、と考えているとは限りません。
しかし結婚率が減少してきていると言われている日本でも、
2017年には94万1千人もの赤ちゃんが国内で誕生しているのです。
それはつまり、94万1千もの命名、名づけがあったことを意味しています。
そう考えると、「命名」というものは特別でこそあれ、
自分には関係のないこと、というわけではないという気がしてきます。
では、いざ自分が子どもの名づけをしようとなったときに、
どのようなことを考えれば良いのでしょうか。
お子さんが何人もいらっしゃる場合はある程度慣れているかもしれませんが、
誰にでも初めてのときはあるものです。
どういうことを考えれば良いのか、事前に何となく知っておくと慌てなくてすむかもしれません。
まず一番大事なのは、「こういう人に育ってほしい」という気持ちではないでしょうか。
あまり具体的すぎると押し付けのようになってしまう恐れもありますが、
親から子への願い、祈りのようなものは、やはり名前に込められているべきだと思います。
具体的すぎるというのは、
例えば「子のこは絶対にサッカー選手に育てるぞ」と意気込んで、
サッカーに関する名前を付ける、などです。
もし子どもがサッカーのことが嫌いな子に育った場合、
自分の名前に関してコンプレックスを感じるかもしれません。
「もし」という仮定の話を重ねても仕方ありませんが、少し考えておいて損はないかと思います。
それ以外には、
「両親や親戚から字をもらう」「生まれた生年月日や季節をイメージする」「植物や自然などからインスピレーションを得る」「苗字とつなげて呼んだときの響きを重視する」など、様々なパターンがあるかと思います。
真剣に考えてあげることは大事ですが、あまり煮詰まってしまっても良いことはありません。
そんなときは、名づけのプロに相談してみるというのも手かもしれません。
様々な観点からアプローチして、素敵な名前を付けてもらえることでしょう。
ぜひ、検討してみることをオススメします。