愛すべき名前が、思いがけない読み方になっていませんか?

その名前、思いがけない読み方になっていませんか?

子どもの名前を考えるとき、そこに使う漢字に願いを込めるということがあります。例えば「はなこ」という名前にしたいと考えている方がいるとして、そこに使う漢字によって、同じ「はなこ」でもかなり印象が違ってくると思われます。例えば「花子」「華子」「葉奈子」では、ぱっと見たときの印象だけでも、随分と違うものがあるのではないでしょうか。このように、名前を付けるにあたっては、読んだときの音だけではなく、使う漢字というものが非常に重要になってきます。

例えば、両親ともに海が大好きなご夫婦だったとします。あるいは、海で出合ったお二人であるということもあるかもしれません。そういうストーリーから、生まれてくる子どもには「海」という漢字を使いたいと考えたとしましょう。

ここで「海」という漢字一文字の名前であれば、特に何か気を付けなければならないという点はないかと思います。しかし、「海」以外にも漢字を使うとなれば、組み上がった名前が何か別の読み方になってしまっていないかという点に気を付ける必要があります。

海という名前

どういうことかというと、例えば先ほどの例に挙げた「海」という漢字ですと、その後ろに「星」という漢字を付けると「海星」となります。読み方としては「かいせい」でしょうか。なんとも爽やかな、そして大きな心を持った人間であるようなイメージがあります。しかし「海星」という漢字は、「ひとで」とも読みます。あの、星の形をした動物ですね。もちろん、ヒトデが好きで、そう読むことがわかっていて名付けるなら良いのかもしれません。しかしわからないまま名付けてしまうと、後からショックを受けることになる可能性も考えられます。

その他にも、「海」という漢字は他の漢字と並ぶと、いろいろな熟語になります。例えば「海月」と書いて「うづき」と読ませる名前があったとします。「卯月」という語もあるように、私たちには慣れ親しんだ音です。しかし「海月」は「くらげ」と読みます。この場合も意図して名付けたのでないのであれば、後から思いがけないショックを受けてしまう可能性があります。

まとめ

このように、好きな漢字を組み合わせて作った名前が、思いがけず既存の熟語になってしまうというケースがあります。それが喜ばしい偶然となれば良いのですが、そうでないものである可能性も考えられるわけです。ですので名前を最終決定する前にはぜひ、辞書やインターネットでその名前を検索してみることをおすすめします。そうしたチェックをすることで、思いがけない意味を持った名前を付けてしまう事態を防ぐことができます。ぜひ、一度、確認をしてみましょう。